電気エネルギーで動くアクチュエータやセンサの研究開発

 近年,電気で動くロボットや自動車,産業用機械などの製品が開発されています。電気エネルギーは,送電網やバッテリーにより簡単に輸送ができ,パワーエレクトロニクス技術を用いた制御装置により使用量を瞬時に調整でき,エネルギー変換器により運動エネルギーや熱エネルギーなどの様々なエネルギーに容易に変換できる,すなわち取り扱いが簡単であるという点で極めて優れています。また,電気エネルギーの利用は気候変動問題を解決するカーボンニュートラルを実現するためにも必要です。人類の持続的な発展を実現するために,電気エネルギーの利用ならびにシステムの電動化は今後もさらに加速すると考えられています。

 一方で,電動システムを開発するためには,電気電子部品や機械部品を統合して目的の動作を実現するメカトロニクス技術に関する専門知識が必要になります。さらに,電動システムの性能を向上させるためには基幹部品,すなわち「動き」や「力」を作り出すためのアクチュエータや「状態」をリアルタイムに正確に検出するためのセンサについても性能を向上させる必要があります。つまり,高性能アクチュエータやセンサの研究開発は,次世代の電動システムを開発する上でとても重要な位置づけになっています。

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