APU EMD group

 電気機器グループ Electrical Machines and Drives (EMD) group では,電気と磁気によるエネルギー変換技術を用いた電気機器,特に電動機,発電機,磁気式センサ等について研究しています。

秋田県立大学 > システム科学技術学部 > 知能メカトロニクス学科 > 応用電磁工学研究室
Akita Prefectural University (APU), Japan

電気エネルギーで動くアクチュエータやセンサの研究開発

 近年,電気で動くロボットや産業用機械,自動車などの製品が開発されています。電気エネルギーは,送電網やバッテリーにより簡単に輸送ができ,パワーエレクトロニクス技術を用いた制御装置により使用量を瞬時に調整でき,エネルギー変換器により運動エネルギーや熱エネルギーなどの様々なエネルギーに容易に変換できる,すなわち取り扱いが簡単であるという点で極めて優れています。また,電気エネルギーの利用は気候変動問題を解決するカーボンニュートラルを実現するためにも必要です。人類の持続的な発展を実現するために,電気エネルギーの利用ならびにシステムの電動化は今後もさらに加速すると考えられています。

 一方で,電動システムを開発するためには,電気電子部品や機械部品を統合して目的の動作を実現するメカトロニクス技術に関する専門知識が必要になります。さらに,電動システムの性能を向上させるためには基幹部品,すなわち「動き」や「力」を作り出すためのアクチュエータや「状態」をリアルタイムに正確に検出するためのセンサについても性能を向上させる必要があります。つまり,高性能アクチュエータやセンサの研究開発は,次世代の電動システムを開発する上でとても重要な位置づけになっています。

小形高トルクモータの研究

ダイレクトドライブ方式

 ロボット内部で力を発生するアクチュエータには,外形が小さくコンパクトであることや重さが軽いことに加えて大きなトルク(力)を発生することが要求されます。一般的には,モータと減速ギアを組み合わせて使用することにより大きなトルクを得ていますが,減速ギアが摩耗するためメンテナンスが必要になることや,ガタ・バックラッシュがあるため高精度な位置決め制御が難しいなどの問題があります。このような問題を解決するために,近年では負荷をモータで直接駆動するダイレクトドライブ方式の採用が増加しています。

モータの高トルク化

 ダイレクトドライブ方式では減速ギアを使わずにモータで負荷を直接駆動するため,モータには大きなトルク(力)を発生することが求められます。ダイレクトドライブ用モータとしてブラシレスDCモータやステッピングモータが使われていますが,さらなる小形軽量化,高トルク化が求められています。当研究グループでは,有限要素法解析を用いた電磁界シミュレーションなどにより小形モータの特定算定法や高トルク化するための設計法などについて研究しています。

卒業研究

 卒業研究では,電気機器に関する高度な専門知識を学ぶことができます。ゼミでは,電気エネルギー変換の基礎から誘導機・同期機の動作原理,設計に関する知識,特性算定法,運転方法などについて学ぶことができます。そして,これらの知識を活用して小形高トルクモータの設計や特性算定,制御に関する研究を指導教員と一緒に行います。

 電気機器に興味がある学生の皆さんをお待ちしています。次世代の高性能アクチュエータやセンサについて,一緒に研究しましょう。

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